2017年の紅白歌合戦で平井堅さんと共演した、義足のプロダンサー・大前光市さん(38)に密着したHNKスペシャルを観ました。
NHKスペシャル「光と影 ふたりのダンサー~紅白 舞台裏のドラマ~」
大前さんは、24歳のとき交通事故で左足を切断し、憧れの劇団に入る直前に夢を絶たれました。その劇団に入り、その後、世界に羽ばたいていった辻本さんという方が振り付けを担当し、紅白歌合戦で踊る。
その本番までの日々に密着したドキュメンタリーでした。
平井堅さんの曲「ノンフィクション」は、人生の辛さや生きていくことの生々しさを歌った曲。
「描いた夢は叶わないことのほうが多い」
「優れた人を羨んでは自分が嫌になる」
「人生は苦痛ですか? 成功が全てですか?」
自分のために作られた曲なんじゃないかーーと大前さんが言うこの曲を踊りで表現するにあたり、これまで纏ってきた厚い皮を一枚ずつ剥がしていくように、気負っていた気持ちを手放していく大前さん。
「できないと思われなくない」「健常者と同じように、むしろそれ以上に上手に踊りたい」「綺麗に踊らなければ」「上手に踊らなければ」という気持ちを手放していくことにチャレンジしていきました。
そして、大前さんから見たら、自分の欲しかったものを全て手に入れている人のように見える辻本さんが、それに寄り添いーーーと言っても中途半端な優しさではなく、厳しく要求し、共に踊りながら大前さんの力を引き出していく、そのコラボレーションに、痺れるというかなんと言うか・・・食い入るように観てしまいました。
欠点をカバーするのではなく、全てをさらけ出して唯一無二になることへの挑戦。
左足が半分ない大前さんだからこそ出せる動き。
まっすぐ綺麗に立つのではなく、不安定でいいから、気持ちが全面に出るような立ち方。
自分が体を動かしているのではなく、何かに動かされている・・・といような動き。
それは大前さんが今まで、障害者だと思われたくないと強く思うが故に、敢えて見せないように努力してきた動きでもありました。
日に日に大前さんの表現は進化し、本番で最高のパフォーマンスとなりました。
「紅組でも、白組でもない、’’負け組’’がいい。負け続けることで俺は俺らしくなっていける。負け組の先に俺組があるから。」
この言葉には本当に感動しましたし、勇気と言うか・・力を貰いました。
自分を出し切って表現するって、こういうことなのだなぁと。
自分が源。自分という資源を使い切って、自分にしかできない表現をしていくというのは、こういうことなんだなぁと。
人と同じ土俵でもっと上手に、ということではなく、自分という資源を使い切って、自分だからこそ、ということをすることで、もう一つ上に行ける。
それは、甘えと紙一重で、本当は決して楽な道ではなのだと思うけど、
それが、一流と二流の差なんだよなあきっと。と。思いました。
そして、私は?
私にしかできない表現をするって、どういうことなんだろう。
私も、日々、考えさせられます。
私よりももっと、素晴らしいコンサルタントはきっとたくさんいるわけで。
じゃぁ、私の価値はなに?
「私」がここにいる意味は?
一流コンサル会社出身でもなく、何か輝かしい栄光を手にしたことがあるわけでもない私だからこそ表現できることがあって、
絶対に負けない、逃げない、という気持ちは持ちながら、でも、ブレずに自分のオリジナリティにフォーカスし続けることで、拓ける道があるのだと思うし、実際に拓けているものもある。
そんなことを改めて思い、そして、また、がんばるぞー!!と
思っています。
自分なんて何も特別なものなんて持っていない、と思っている人、何をやっても自分はうまくいかないと思っている人、平凡な自分に嫌になっている人。そんな人に、観て欲しいなぁ。そして、今上手く行っている人にも。もっとやれるよ自分って、思えると思います。
てことは、みんなに観て欲しいということか。笑
ちょっと前の写真ですが、近所のサイクリングコースからの夕日が綺麗だったので、アップしてみました!