見込み数字に「MAXの可能性」を読み込んでいますか?ー「可能性の可視化」は受注の大きさを決め、営業の士気を高めるー

可視化

 

今回は、大型契約を獲得するための「見込み数字の出し方」について、お伝えして参ります。

 

貴社では、「(月・四半期の)見込み数字」を、どのように管理し、読み込んでいますでしょうか。

「見込み一覧」なるエクセルの一覧表に各営業パーソンが入力する形で管理している、とか、SFAに担当営業が入力し、それをマネージャーが集計しているとか、毎週の会議で申告された数字によって読み込んでいるとか、様々な形があると思いますが、

 

大型契約を獲得できる強い営業部と、そうでない弱い営業部には、「見込み数字の出し方(ヨミの立て方)」に決定的な違いがあります。

 

それは、大型契約を獲得できる強い営業部は、「可能性を数値で可視化している」ということです。

「MAXの可能性」を、数値でしっかりと可視化しているのです。

 

「まだまだ可能性がある」という事を「数値で可視化する」と、営業部の士気は高まり、チャレンジする雰囲気が生まれる

チャレンジ、士気

 

強い営業部では、見込み数字を出す時には必ず、「現時点の受注額」を可視化するだけでなく、その顧客から受注できる可能性のある「最大の数字」を導き出し、可視化しています。

 

例えば、このような感じです。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

3月/A社

・受注確定額      100万円

・受注確率80%  50万円(□□の追加提案によって)

・受注確率50%  100万円(◯◯の追加提案によって)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(業種業態によって多少異なる場合もあります)

これは、つまりこういうことです。

3月、A社からは、100万円の受注が確定しています。しかし、□□の追加提案ができる可能性がまだ80%くらいあります。さらに、◯◯の追加提案ができる可能性も、まだ100万円くらいあります。全てが受注できた場合は、最大で250万円くらいまで、受注が大きくなる可能性があります。

 

 

強い営業部では、常に「顧客に提案できうる最大の価値」を数値にして可視化しているのです。

 

こういった見込み数字の出し方をすると、

「より良い提案さえできればもっと受注をいただく事ができる」という意識がチーム内に自然に生まれやすく、

「良い提案をして、顧客に喜んで頂くためには何が必要なのか」ということに、営業パーソンが自然と集中していくという効果があります。

 

営業会議では、より良い提案のためのアイディアを出し合うために時間が使われ、メンバー同士でアドバイスし合ったり、

時には、新たな商品企画がなされたりします。

営業会議の後は、士気が高まりますので、皆生き生きと営業に出かけ、大きな受注を獲得して帰ってくるというプラスのスパイラルが生まれます。

 

一方で弱い営業部では、「現時点の確定数字」の確認と、目標数字まであといくら足りないかの可視化、くらいしかしていないケースが殆どです。

「足りない数字をどうやって埋めるか」に常に意識が向いているため、営業部の士気は上がりにくく、営業会議は常に社員にとって嫌なものという位置付けで、言い訳ばかりとなり、常にピリピリとした暗い雰囲気が漂っています。

その雰囲気を引きずって営業に出かけますので、当然、爆発的に売れる事はありません。

 

また、

顧客から受注できる可能性の金額=顧客から言われた「予算」

と考えてしまうようになるため、提案は無意識にこじんまりとしたものになり、大きな受注を獲得することができなくなっていきます。

 

 

「MAXでいくら提案できる可能性があるかーー」 この問いこそが営業の提案力を磨く

 

考え方が変われば結果が変わる

 

このように、見込み数字に「可能性」を読み込むかどうか、たったそれだけのことで、こんなにも営業パーソンの考え方や動き、そして、結果が変わってしまいます。

 

「この顧客には、MAXでいくら提案できる可能性があるのだろう」

ぜひ、この問いを立て続けていただきたいのです。

 

 

 

この問いを立て続けることは、営業パーソンの営業力を毎日磨いていきます。とても強力な問いです。

それを数値で可視化できるくらい明確にするには、様々な情報を手に入れる必要があるからです。

 

・顧客が言っている予算以外に、引き出せる予算はどのくらいあるのだろうか

・顧客が今以上に大きくお金を動かす時があるとしたら、どんな時なのだろうか

・今話してくれている情報以外に、重要なプロジェクトは動いているのだろうか

・・・などなど、日々、様々な仮説を立て、それを顧客にぶつけ、反応を見て提案を練り直す・・・その繰り返しを続けることによって、提案力は磨かれ、同時に、顧客との信頼関係も濃くなっていきます。

結果、他社が得られないような情報を得られたり、顧客のかゆいところに手がとどく提案ができるなど、チャンスを掴み取ることにつながっていくのです。

 

強い営業部には、「最後までとことん追え!」「諦めるな!」と叱咤するマネジメントではない、「仕組み」があるのです。

 

 


・・・いかがでしたでしょうか。

貴社の営業部では、見込み数字を立てる時、「可能性を可視化」していますか・・・?

 

強い営業部には、こういったほんの小さな「仕組み」の積み重ねが、あります。

こういったほんの小さな「仕組み」ひとつひとつが、大型契約を獲得できる強い営業部を創るためにはとても重要なのです。

ぜひ一度、見直して頂き、改善できることからぜひ、取り組んでみて頂きたいと思います。

 


●本コラムの関連テーマとして、「強い営業部の目標設定」について書いております。

強い営業部と弱い営業部の「目標設定」の違いとは?① -目指す世界観の明確化と売上の意味づけ

強い営業部と弱い営業部の「目標設定」の違いとは?② -「ストレッチ目標」と「目標の合意」-

こちらもぜひ、ご覧ください。


 

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